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絵描きの筆ぐせ、腕くらべ-住友コレクションの近代日本画:泉屋博古館

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伝統的な流派が合体、解体し、個性が重視されていく明治後期から昭和にかけての日本画の表現を“筆ぐせ”という呼び方で見直す展覧会。住友コレクション再発見です。
初めに近代日本画前夜の作品から、田能村直入「梅林山水図」、菊池容斎「桜図」など。千駄ヶ谷生まれの滝和亭「扇面画帖」や、讃岐の細谷立斎「水墨白雲一帯図巻」。参考作品として、浦上春琴の「蔬果蟲魚帖」も並びます。
そのあと、大阪画壇、京都画壇、東京画壇と続きます。
大阪画壇には、森琴石「山水図」。銅版画や高橋由一に洋画を学んだという森琴石、好きなんです。笠岡の上島鳳山の美人画に、中津の山田秋坪の花鳥画。博多出身の姫島竹外と村田香谷。バタ臭い画風の村田は貫名海屋に学び、すっきりとした絵の姫島は香谷の父・村田東圃に学び。なんかおもしろいです。
京都画壇は、富岡鉄斎を中心に竹内栖鳳、望月玉泉。四条派の谷口香嶠に師事した猪飼嘯谷の「鞍馬春色図」と、南北合派の畑仙齢「大塔彩色之図」、それに東京画壇の尾竹国観「黄石公張良之図」の3点がとてもステキでした。
熊本・山鹿出身の高橋広湖「水墨猛虎之図」、秋田・角館出身の平福百穂「夏景山水図」。「如月」の山口蓬春は北海道・松前の人、「人形」の小林古径は新潟の人。東京画壇のコーナーは諸国めぐりの趣きもありますね。最後の一枚は、東山魁夷の「スオミ」でした。
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by nijinotami | 2018-06-06 23:56 | 美術館・博物館 | Comments(0)

美術館や博物館、コンサートや落語など、行きたいところはいっぱいあります。月に1度ぐらいは女装して出かけてます。


by 岡村ゆかり